茶道は難しいって本当?価値観や流派について知ろう!

茶道と聞くと、作法や流派について知らなくてはならないことから、難しそうなイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。しかし、茶道には、日本人にとって欠かすことのできない価値観や考え方が隠れており、とても奥深いものです。そこで今回は、茶道のコンセプトや、流派についてわかりやすく解説します。

1. 茶道は人の道?まずはコンセプトを知ろう

まとめ

茶道は難しいというイメージを持たれる理由として、全ての動作や意味に意味があり、言葉が難しく感じるという点があげられます。ここでは、茶道をより身近に感じてもらうためのエッセンスをご紹介します。

1-1. 「わび・さび」ってなに?

茶道の中でももっとも有名な言葉に、「わびさび」という言葉があります。よく耳にする言葉ではあるものの、その意味についてしっかりと答えられるという方は、意外と少ないのではないでしょうか。実は、この「わび」というのは、質素な中でも心を込めて、いらっしゃってくれたお客様をもてなしたいという意味が込められています。 これは、貴族の遊びや贅沢品としてのお茶ではなく、一般の人でも楽しめるような茶法を求めた村田珠光と村野紹鴎という人たちの手によって編み出されたものです。わびしいというのは、日本語で「とても静かで寂しい」という言葉だといえます。 この「わび茶」の概念を引き継ぎ発展させたのが、かの有名な千利休です。そして、「侘び茶」の中に「さび」という美意識を見出すのです。この「さび」とは、不完全で古ぼけている様子を美しく感じるというものです。つまり、不完全であることに美しさを感じるという概念を生み出したのです。このように、茶道の歴史の中で、日本人独自の価値観が生まれてきました。

1-2. 和敬清寂

和敬清寂とは、茶道をするにあたって欠かすことができない心持ちを表した言葉です。お互いに心を開いて和を保つこと、相手を尊敬すること、心も体も清らかであること、どんな状態でも動じない心の強さを表しています。つまり、心を開くことで意見を尊重しあい、最終的にそれがよいご縁につながるという考え方です。

2. 流派について知ろう!

茶道を難しく感じさせてしまう理由の一つに、さまざまな流派があるということがあげられます。いざ茶道を始めてみたいと思っても、どの流派を選んでよいのか分からず足を踏み出せずにいるという方も少なくありません。そこで、流派の特徴についてわかりやすく解説します。

2-1. 三千家とは?

茶道には、さまざまな流派がありますが、千利休のひ孫達によって始められた表千家、裏千家、武者小路千家という3つの流派が有名です。表千家は、千利休の孫である千宗旦の三男である千宗左によって始まりました。そして、四男である千宗室は裏に庵をたてて裏千家を始めることになります。そして、のちに次男の千宗守が武者小路千家を始めたと言われています。

2-2. 表千家

表千家は、数ある流派の中でも比較的保守的な流派であると言われています。着物は、派手なものより控えめなものを好むという特徴があります。お抹茶はあまり泡立てずに、作法にあまりアレンジが加えられていないのも特徴です。

2-3. 裏千家

裏千家はほかの2つの流派に比べると、比較的オープンな流派です。また、茶道をしている人の中でも一番人口が多く、カルチャースクールなどでもよくみられます。着物は、より華やかなものを好む傾向にあり、お抹茶はふわふわと点てます。

2-4. 武者小路千家流

武者小路千家流は、表千家と同じように伝統を重んじるスタイルです。着物も比較的地味なものを良しとし、お抹茶もあまり泡立てません。3つの流派の中でも、もっとも保守的であるとされています。

3. まずは、茶道を体験してみよう!

茶道は難しいと感じている方は、まずは気軽にできる1日体験から始めてみるのがおすすめです。

3-1. 体験ではどんなことをするの?

1日体験教室では、流派などのあまり難しいことは気にせずに、先生に点ててもらったお茶をお茶菓子と一緒に味わうのが一般的です。教室の中には、無理に正座でなくとも、足を崩したり、小さなスツールを利用できたりするところもあります。色々と質問したいところですが、先生がお茶を点ててくれている時には、できるだけ話しかけずに静かにしておきましょう。また、お抹茶やお茶菓子だけでなく、お茶碗などの茶道具に注目してみるのもおすすめです。

3-2. 体験に必要なものは?

茶道の体験教室に行く場合には、白足袋か白いソックスを持参する必要があります。これは、茶室の中を清潔に保つためです。さらに、扇子や懐紙を持っている人は、自分で持参してもよいでしょう。また、茶碗などを傷つけてしまうことがないよう、指輪やブレスレットなどのアクセサリーは外して参加するのがマナーです。

4. まとめ

まとめ

今回は、難しいと思われがちな茶道について、そのエッセンスをわかりやすくご紹介しました。どんな動作や作法にも、それぞれに意味が込められているため、それらを知ることで色々な価値観を知ることにもつながるでしょう。 銀座にあります「百華の会」では、初心者から上級者まで茶道教室を開催しております。また、1日体験教室も随時開催しておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。