初釜を皆さんでお祝い致しました

  
1月の3連休の2日間、1日に三席計六席になってしまいましたが

庚子の初釜を皆さんでお祝い致しました。

毎年のことですが初釜のお膳の箸袋には

皆さんそれぞれのお名前と

箸袋を開いて広げますと私からの手紙になっており、

稚拙な筆ですがひとりひとりのお顔を思い浮かべて

気持ちを込めて書かせて頂いております。

嬉しいことに今年は93枚の箸袋を書くことができました。

お弟子さん、生徒さんの中には

もう4通たまりました、とか

毎年これが楽しみです、などと言ってくださいます方もいらっしゃるので

正直大変でもあるのですが続けて参りたいと思っております。

 

 


今年はオリンピックが東京で開催され、

私の教室のある銀座は既にオリンピック色を感じます。

私たちにとりましても三月一日に靖国神社洗心亭にての茶会を催す

記念すべき年でもあります。

そのような年の社中の目標を

利休百首から、

「十よりかえるもとのその一」と致しました。

 

靖国神社にてお席を持たせて頂くなど

私はじめ社中皆大変な力不足だと感じます。

そんな私たちがお客様に出来ることは

一所懸命な気持ちを持ってもてなすことだけ。

誰でも皆お稽古の初めは

帛紗が捌けず、お茶が思うように点てられず、畳が歩けなかったはず。

先輩たちに追いつきたい、フワフワの泡のお茶をお出ししてみたい、

と、懸命に一碗に向き合ったはずです。

もとのその一の気持ちでお客様のお出をお待ちしたいと思います。