先日林屋晴三先生三回忌追善茶会に行って参りました。
お床にありました
いたずらに過ごす月日は多けれど花見て暮らす春ぞ少なき
がとても印象に残るお席でございました。
林屋先生は400年に一人と言われる審美眼をお持ちでらした方。
先生の審美眼は美しさだけでなく、心の豊かさ、そのお茶碗でお茶を飲んで欲しいという気持ちが込もっていなければ、一服のお茶を飲ませることへの愛情を感じさせる茶碗でなければならないと常に仰ってらっしゃいました。
きっとお茶も同様であると仰りたかったことでしょう。
お茶は稽古や知識、経験を積み上げて美しく完成へと向かうもの。
たくさんの経験と利休以来と言われる審美眼をお持ちでらした先生のお話をもう伺えないのだと思いますとまた悲しみが湧いて参りました。
後藤宗華